6.29.2021

第18話

 そもそもどうやってクサを仕入れていたかというと、タイジが働いていたMr.Washというカーウォッシュ店の従業員から買っていたからだった。


タイジの彼女のレイコは、ナオコとアパートでルームシェアしていた。

ナオコは授業の合間によく卓球をしていた。彼女は結構前からこの学校に在籍してる古株で、そのせいか学校仕切ってる感があってちょっと苦手だったというのが最初の印象だった。その卓球の相手はカズマという関西から来ていたヤツでコレもまた古株で「困ったらオレになんでも聞きいや」みたいな上からの感じが苦手だった。

このカズマはちょっと性格に難があって、周りの人間のある事ない事をベラベラ喋るヤツでどうしようもないヤツだったから特に関わりを持たなかったが、ナオコは実は意外と話せる女子でタイジと仲良くしていたせいかわりとすぐ友達になった。

それでこのナオコとレイコのアパートがたまり場になっていった。


オレのホームステイ先はノースバンクーバーの奥の方にあってダウンタウンに出るまでバスかもしくはバンクーバー港を縦断するシーバスで40〜50分はかかっていた。ダウンタウンのバークレーストリート沿いにあるそのアパートは、帰りのシーバスに乗るにも少し歩く必要がありちょっと遅い時間になると帰るのが非常に面倒だった。学校終わりにそこに寄り道していくと必ずと言っていいほど飛んでいた為よく寝泊まりさせてもらっていた。ホストファザーに今夜は泊まるってよく電話していたと思う。そしてタケもまたホームステイ先が遠かったから一緒に泊まることがあった。

ちなみにナオコの実家は中華定食屋さんでそのためか非常に料理が美味かった。それもまた泊まりたくなる要因だったと思う。


この物語はフィクションです。登場する人物等は架空であり、実在のものとは関係ありません。


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